土用丑の日

今日は毎年恒例の鰻の日だ。昔、大学生のときにI・Y*1の魚屋でバイトをしていたが当然この日は鰻の大セールでいつもは1匹580円(下ろし、焼き済み)の物を2枚で980円とか3枚で1380円とかで売りまくっていた。日本のスーパー等で売っている鰻は大抵中国産で安価で大量輸入されているだけあって値段もお手ごろだ。これが国産になると、たとえば浜松産では(当時で)1匹980円もしたのだからその流通量の差は推して知るべしだ。

中国産と国内産の違いと言えば値段もさることながらやはりその味だろう。しかし正直言って冷凍物に関してはそんなに差は無いよう感じる。この味の差については今でも覚えている試食での出来事がある。ある日中国産の鰻が大量に冷凍庫に在庫してしまいそろそろ賞味期限(保管期限だったか?)もやばそうということでセールを行った時があった。自分は店がその販売促進の為に設置した試食コーナーの番を仰せつかりさしてマズくもなく、さりとて特別美味しいわけでもない中国産鰻をちまちま焼きながら欲しがる客に配っていた。そこに訪れたある客が鰻を食して一言、しかもひときわでかい声で「あら!コレおいしいわねぇ。何処産の鰻なの?」と聞いてきた。いや、、、そこのPOPにでっかく[中国産]と書いてあるのだがーと思いつつ「中国産ですよ」と多少微笑みをもって答えると即座に意見を翻し「やっぱり鰻は国産よね!」とこれまた大声でのたまわった。きっとこの人は最初の一口で国産だと思ったのだろう。まったく・・・人の味覚は思い込みでこうもいい加減なものかと思い知らされたのであった。

もう一つ、その頃?・Yで売られていた(中国産)鰻はフランス生まれの中国育ちだったことをここに記しておこう。

*1:イトー・ヨーカドーの事だ。社員は外では自分の会社のことを「アイワイ」と言っていた